みなさんは、使ったプラスチックがどうなるか知っていますか?多くの人は「リサイクルすれば大丈夫」と思っているかもしれません。でも実は、プラスチックリサイクルにはとても大きな問題があります。
プラスチックリサイクルとは、使い終わったプラスチック製品を集めて、新しい製品に作り変えることです。一見、良いことのように聞こえますね。しかし、実際には何度もリサイクルすることで、プラスチックはだんだん質が悪くなってしまいます。例えば、1回目のリサイクルでは新しいプラスチックと混ぜて使う必要があり、3回目を超えると使えなくなることがほとんどです。また、リサイクルするためにもたくさんの電気が必要になり、その電気を作る時に石油を燃やすので、地球を温める原因になってしまうのです。
さらに大切なポイントは、世界中で作られるプラスチックの中で、実際にリサイクルされているのはほんの9パーセント程度だということです。日本でも、捨てられたプラスチックの大部分が焼かれたり、海に流れたりしています。海に流れたプラスチックは、魚やクジラなどの海の生き物の体の中に入ってしまい、とても苦しめています。だからこそ、プラスチックリサイクルに頼るだけではなく、最初から「使いすてプラスチックを使わない」という考えが大事なのです。
デザート屋さんやカレー屋さんでもらうプラスチックのスプーンは、ほんの数分使ったら、すぐにゴミになります。でも、そのスプーンが完全になくなるまでには、なんと400年以上かかるのです。想像してみてください。今のスプーンが、みなさんの子どもの子どもの時代まで残っているということです。1本のスプーンでさえこんなに長いのに、世界では毎日何十億本もの使いすてスプーンが作られて、捨てられています。
使いすてスプーンを断るということは、とても簡単だけど、とても強い行動です。自分のポケットにスプーンを持ち歩く、家のスプーンを持っていく、あるいは店の人に「スプーンはいりません」と伝える。こうした小さな行動が、実は地球を守る大きな力になります。もしみんなが使いすてスプーンを1本断れば、世界では何十億本もの不要なプラスチックが作られずにすむのです。プラスチックリサイクルに頼る前に、「そもそも作らない」という選択が一番効果的です。さらに驚くことに、プラスチックスプーンを作るのに使われる石油は、1本あたり小さじ1杯分だと言われています。これが何十億本も積み重なると、とんでもない量の貴重な資源が無駄になっているのです。
地球には限られた資源しかありません。石油からプラスチックを作るのに、莫大なエネルギーが使われます。そのエネルギーは、地球温暖化※という環境問題を引き起こします。使いすてスプーンを断ることは、石油という大事な資源を守る行動なのです。
今日からできることは、たくさんあります。飲食店で「スプーンなしでお願いします」と言ってみる。学校のお弁当では、プラスチックの容器ではなく、陶器のお皿を使う。家族で外食する時に、マイスプーンやマイフォークを持ち歩く習慣をつける。友達に「使いすてプラスチックを減らすって大事だよ」と教える。こうした選択の積み重ねが、やがて大きな変化につながります。プラスチックリサイクルは確かに大事ですが、その前に「使わない選択」をすること。これが本当の意味で地球を守る行動なのです。みなさんの「小さな工夫」は、未来の地球を変える大きな力になっているということを忘れずに。
※地球温暖化:地球全体の気温が上がり、海面が上がったり、天気が変わったりする問題