皆さんのお家には、古い携帯電話やパソコン、ゲーム機などが眠っていませんか?これらを電子廃棄物(※電気を使う機器で、壊れたり古くなって捨てられるもの)と言います。毎年、世界中で物すごい量の電子廃棄物が出ています。実は、日本だけでも毎年約100万トンもの電子廃棄物が発生しており、その中には銅や金などの貴重な金属や、プラスチックリサイクルで使える素材がたくさん含まれています。
電子機器の中にある基板(※電子機器の中で、電気を流すために使う板状の部品)には、色とりどりの部品がついていて、その並び方がとても美しいのです。昔は、このような基板は単なるゴミとして捨てられていました。しかし、芸術家たちがこの美しさに気づき、基板アートという新しい芸術を生み出しました。基板アートは、この捨てられるはずだった電子廃棄物を使って、新しい命を吹き込もうという考え方から生まれたのです。つまり、本当のゴミなんてなく、見方を変えれば宝物に変わるんだということを教えてくれるのです。
電子廃棄物の中には、プラスチックという素材がたくさん使われています。プラスチックリサイクルは、使い終わったプラスチックを新しい製品に生まれ変わらせることです。例えば、古いパソコンのケースになったプラスチックは、新しい椅子や物入れに変身することもあります。基板アートの世界でも同じ考え方が大切です。壊れたパソコンの外側のプラスチック部分や、中の部品を固定しているプラスチック、さらには配線を守るプラスチック製の筒まで、全部が作品の材料になります。
基板アートの作品を作る時に大切なのは、むやみに壊したり傷つけたりせず、できるだけ丁寧に分解することです。このやり方は、プラスチックリサイクルの精神とぴったり合致しています。作品を作る過程で、電子廃棄物を丁寧に分解することで、プラスチックリサイクルに回せる素材も一緒に分別されるのです。実は、電子廃棄物の約20~30%がプラスチック素材でできていて、きちんとリサイクルすれば、たくさんの新しい製品の原料になるのです。このようにして、本来は埋め立て地に行くはずだったものが、芸術作品として輝き続けるだけでなく、リサイクル素材としても新しい人生を歩み始めるのです。
基板アートを知ることで、私たちは大事な学びを得られます。まず第一に、何でも「捨てる」のではなく、「もう一度使えないかな」と考える習慣が身につきます。これはプラスチックリサイクルの基本的な考え方でもあり、地球を守るための第一歩になるのです。第二に、ゴミだと思っていたものの中に、実は美しさや価値があるかもしれないということを学べます。古い基板の複雑な配線や色とりどりの部品は、よく見ると本当にきれいで、それ自体が立派な芸術作品になります。第三に、環境を守ることと芸術を楽しむことは、一緒にできるんだということです。
皆さんも、お家の古い電子機器を無責任に捨てるのではなく、「この部品は何に使われているのだろう」「どうやってリサイクルされるのだろう」と興味を持ってみてください。親御さんや学校の先生に相談して、壊れた電子機器を正しくリサイクルに出す方法を調べてみるのも良いでしょう。小学生の皆さんが、電子廃棄物とプラスチックリサイクルに関心を持つことが、地球を守る大きな一歩になるのです。そして、皆さんの一つ一つの行動が、未来の地球をもっと美しく、もっとクリーンにする力になっているんだということを忘れないでください。