# 学校でできる資源有効利用~教室でのリサイクル活動~
##
毎日の生活の中で、私たちはたくさんのプラスチック製品を使っていますね。ペットボトルやプラスチック袋、文房具など、気づかないうちにプラスチックに囲まれています。でも、このプラスチック、使った後はどこへいくのでしょう?
プラスチックは自然に分解される※1までに、なんと数百年もかかってしまうんです。そのため、ゴミとして捨てたプラスチックが海や土の中に溜まってしまい、地球全体の大きな問題になっています。そこで大切なのが「リサイクル」なんです。リサイクルとは、もう使わなくなった物を新しい物に生まれ変わらせることです。
日本では、環境を守るために「資源有効利用促進法」という法律があります。これは、会社や学校、私たちの家庭が、捨てるはずの物をもう一度使えるようにしましょう、という約束のような法律です。実は、学校の教室でもこの大切な活動ができるんですよ。プラスチックをリサイクルすることで、新しいプラスチック製品を作るときに必要なエネルギーを減らすことができます。そして、地球を汚さないようにすることができるんです。
※1 自然に分解される:時間をかけて、自然と小さく壊れてなくなること
##
学校の教室では、実はたくさんのリサイクル活動ができます。例えば、毎日使う教科書や教材が入っていたプラスチックケース、給食の時間に使うプラスチック製のお盆やスプーン、理科の実験で使った容器など、意外とたくさんのプラスチック製品があるんです。
具体的には、まず教室にリサイクルボックスを設置することから始めましょう。プラスチックボトルやプラスチック製のお弁当箱など、プラスチック製品と一般のゴミを分けて入れるためのボックスです。次に大切なのが「きれいにする」というステップです。汚れたプラスチック容器は、リサイクルできないことが多いので、使い終わった後に軽く洗うようにします。特に給食で使ったお盆やプラスチック製のカップなどは、しっかり洗うことが重要です。
また、クラスで「プラスチック調べ」という活動もおすすめです。教室の中にあるプラスチック製品を探して、それらがどのような形でリサイクルされるのかを勉強します。自分たちで調べることで、資源有効利用促進法の大切さもより深く理解できるようになります。さらに進んだ活動として、分別※2のルールを作成し、クラス全体で実行することもできます。こうした活動を通じて、環境に対する意識が自然と高まっていくんです。
※2 分別:違う種類の物に分けること
##
一人の力は小さいかもしれませんが、クラス全体で、そして学校全体でリサイクル活動を進めれば、その力はとても大きくなります。例えば、30人のクラスが1年間で集めたプラスチック製品は、トラック1台分になることもあります。こうして集められたプラスチックは、リサイクル工場で新しいプラスチック製品に生まれ変わります。新しいベンチになったり、フリスビーのような遊具になったり、さらには学用品に変身することもあるんです。
学校でのリサイクル活動は、単なる環境対策ではなく、私たち一人ひとりが「地球の未来を作る主人公」になるチャンスでもあります。資源有効利用促進法という法律もあるように、プラスチックの有効活用は社会全体で取り組むべき課題なのです。皆さんが今、教室で学んでいるリサイクルの方法は、大人になって仕事をするときにも、家庭を持つときにも、きっと役に立ちます。
さらに大切なのは、リサイクル活動を通じて、「ものを大切にする心」が育つということです。プラスチック製品が実は貴重な資源であること、自分たちが使った物がもう一度生まれ変わる可能性があることを知ることで、物を買うときや使うときの考え方も変わってきます。これが本当の意味での環境学習なんです。
皆さんが学校の教室で始めたリサイクル活動が、やがて地域全体、日本全体、そして世界全体を変える力になっていくんです。小さな一歩ですが、それは確実に地球の未来を明るくしています。