# PCR製品の国際貿易~リサイクル品も輸出入される?~
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みなさんは「PCR製品」という言葉を聞いたことがありますか?難しく聞こえるかもしれませんが、実はとても身近なものなんです。PCR製品とは、**使い終わったプラスチックを集めて、もう一度使える形に変えたプラスチック製品**のこと。例えば、飲み終めたペットボトルやプラスチックの容器を集めて、それを新しいプラスチック製品に生まれ変わらせるのです。
ここで大切な言葉が「ポストコンシューマリサイクル」です。これは難しい言葉ですが、簡単に言うと**私たちが使い終わったものをリサイクルすること**という意味。つまり、みなさんが使ったペットボトルが、新しいバッグになったり、服になったり、別の容器になったりするということです。
国際貿易というのは、**違う国の間で、ものを売ったり買ったりすること**。最近、このリサイクルしたプラスチック製品も、国と国の間で取り引きされるようになってきました。例えば、日本で集めたリサイクルプラスチックが、中国やベトナムなどの国に送られて、新しい製品に作り変えられることもあります。逆に、外国でリサイクルされた製品が、日本に入ってくることもあるんです。
「え、わざわざ外国にプラスチックを送るの?」と思うかもしれませんね。その理由はいくつかあります。
まず、**ある国にはプラスチックをリサイクルするための大きな工場がたくさんあるから**です。日本ではたくさんのペットボトルが集められますが、それらをすべて日本で新しい製品に作り変えるのは、とても難しいことがあります。そこで、リサイクルする力がある国に送って、そこで処理してもらうのです。
次に、**経済的に効率が良い場合がある**ということです。ある国ではプラスチックをリサイクルするコスト(必要なお金)が安いかもしれません。そうすると、そこの国でリサイクルした方が、全体的には安くなることがあるのです。
また、**リサイクル製品の需要**も大切です。ポストコンシューマリサイクルされた製品は、新しい製品よりも環境に優しいため、世界中の企業が欲しがっています。例えば、大きな衣料品会社や、スポーツ用品を作る会社は、リサイクルされたプラスチックから作った製品を求めています。こうした企業の需要を満たすために、リサイクル品は国際取引されるのです。
プラスチックリサイクルの国際取引は、地球を守るために大切な仕事です。でも、ここで気をつけなければならないことがあります。
もし、リサイクルしているはずのプラスチックが、実は正しく処理されずに、外国で捨てられてしまっているとしたら?実は、そういうことが起こっていないか、世界中で心配されているんです。だから、**ちゃんと正しくリサイクルされているか確認することが大事**なのです。
私たち一人ひとりにできることは、まず**プラスチックをしっかり分別すること**です。ペットボトルはペットボトル、プラスチック容器はプラスチック容器と、きちんと分けることで、リサイクルがスムーズになります。
次に、**プラスチックそのものをなるべく使わない**ことを心がけることです。買い物の時に、プラスチック製の袋ではなくマイバッグを持っていく。飲み物は使い捨てのプラスチックボトルではなく、水筒を持ち歩くなど、小さなことから始められます。
さらに、**リサイクル製品を選んで買うことも大切**です。「PCR製品」や「再生プラスチック使用」と書いてある製品を見かけたら、それを選ぶだけで、地球を守るのに手助けできるのです。
国際貿易を通じたプラスチックリサイクルは、世界中が協力して環境問題を解決しようとしている良い例です。みなさんの小さな行動が、大きな変化を生み出すことを覚えておいてください。